花火の文字

8月17日、大阪DTP勉強部屋の夏休みイベントに参加してまいりました。

本当に盛りだくさんの勉強会で、貴重な時間をもらえることも恐縮だったのですが、

私もサイトを始めてから感じたことをお話したり、

いくつか質問をさせていただいたりしました。

私の不躾な質問(妄想?)にも言葉を尽くして答えてくださった先生方、

ありがとうございました。


もうひとつ、楽しみにしていたのが

組み継ぎ本をつくるワークショップ。


神戸芸術工科大学で組版デザイン論を担当されている

前田年昭さん考案の「組み継ぎ本」とは、

ホッチキスも糊もテープも使わずに、

製本ができるというすぐれもの。

しかも、どこの頁も180度開くことができるんです。


ワークショップの目的は、

実際につくってみることで

組み継ぎ本の発想や原理を理解することですが、

せっかくなら中身があったほうが楽しいよねということで、

筑紫書体のイメージに合わせてつくった

「花火の文字」というショートストーリーを書かせていただきました。


大阪DTP勉強部屋の宮地さん、大石さんのお力で

組版を仕上げていただいただけでなく、

なんと女優さんでもいらっしゃるという

結城しおりさんに朗読していただきました。


ほとんど初見であったにもかかわらず、

台詞の速さや声音をイメージ通りに表現してくださって、

ああ、書体はほんとに文章の読解を助けてくれるものなんだな、

というのを改めて実感しました。

大阪のみなさま、ありがとうございます!


私も自分の分は自分で作りました。

想像を絶する不器用なので心配だったんですが

思っていた以上に楽しかった!

人間の手って偉大ですね。



「花火の文字」は限定版のため、サイトでの公開は予定していません。

見てみたいな、組み継ぎ本つくってみたいなっていう方は

大阪DTP勉強部屋のサイトやツイッターをチェックしてみてくださいね。



夏休みの予定

ちょこっと告知。

8月17日(土)、大阪DTP勉強部屋のオフ会イベントに参加させていただきます。

「おいしい文字をつくること、読むこと」

というテーマで、

高田裕美さん(タイプバンク)、藤田重信さん(フォントワークス)、紺野慎一さん(凸版印刷)に

書体制作についてのお話を伺ってきますよ〜。

残念ながら募集の定員は埋まってしまったそうなのですが、

ここでもまたレポートできればと思いますので

どうぞよろしくお願いします。


「東京人」8月号

雑誌掲載のお知らせです!

〈文字の食卓〉が『東京人』8月号(7月3日発売)に

ルポのようなものを書きました。

「写植の時代が教えてくれること」というタイトルで、

なんと8ページもいただきました。

私ひとりではそんなに書けることもありませんが、

サイトを始めて皆さまと出会えたこと、

感じたことがぎゅっと反映されていると思います。

本当にありがとうございます。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

一般の雑誌に写真植字が取り上げられるなんて一大事(?)だそうですよ。

紙と文字と印刷を愛する皆さま、

ぜひ書店で『東京人』8月号をご覧くださいませ。

ちなみに巻頭の特集は「東京の古道を歩く」。

素敵な風景と興味深い記事が満載で、

タモリ倶楽部ファンも必見の内容です。

 

東京人 2013年 08月号 [雑誌]

都市出版 (2013-07-03)

文字の厨房

書体デザイナーの今田欣一さんが、

ご自身のブログで文字の食卓を紹介してくださいました。


残念ながら先日の第十六回で連載は終了だそうですが、

毎回楽しみに読ませていただきました。


しかもそのブログのタイトルが「文字の厨房」!

私が勝手に書いたラブレターに、

アンサーソングをつくってくださったような……感激です。


私は読者の目線から文字の印象について書いているのですが、

今田さんは作ったご本人にしかわからない、

書体制作の背景や裏話をしてくださっているので、

「厨房」と「食卓」をあわせて読むときっと面白いはず。


今田さんのブログを拝見すると、

書体制作の大変さと奥深さが伝わってきます。


書体は生きていくのに絶対必要なものじゃないかもしれないけど、

だからこそ、すごく人間らしいし、贅沢。

うーん、マンションや車はあきらめますから(ほしいけど)、

文字は一生贅沢をしたいなあ。

……意外にその方が難しいのかも(ローンも組めないしなあ)。


そんなことを相も変わらず考えております。




そして。

近々、みなさまにもうひとつご報告ができそうですので

ぜひまたHPを見に来てください。

どうぞよろしくお願いします。



梅ジュースをつくりました。できるのが楽しみ♪


MOJI MOJI PARTY

みなさま!

本日より東京で写植をテーマにした展示会が行われます。


MOJI MOJI PARTY 写植讃歌 part1

5/28(火)〜 31(金)、6/1(土)、2(日)

会期延長しました 6/4(火)〜6/8(土) ※6/3(月)は休み

11:00〜19:00、最終日は18:00まで

gallery cafe KAORU(根津2-22-4

http://kaoru-japan.net/



今回の展示会を企画されたのは文字道の伊藤さん。

「写植讃歌」というタイトルに伊藤さんの想いがこもっているのですね。

貴重な資料や文字盤の展示の他、

会場で写植の文字(写研、モリサワ、リョービ)の注文を受けちゃうというのも

おもしろいなぁと思います。

活版もいいけど写植もね♪

ご興味のある方はこの機会にぜひ試してみてはいかがでしょうか?


私もMOJI MOJI PARTYにお邪魔しようと思っています〜



更新しました(40)

第四十回「蕎麦の文字」を更新しました。

読んでくださった方、ツイッターをフォローしてくださった方、

ありがとうございます。


記念すべき四十回目と言いつつ実は、

当初の予定では別の書体について書くつもりだったのですが、

なんといくら調べても名前が分からず、

後回し(いいかげんだなあ)にしております。


〈文字の食卓〉始まって以来の「謎の書体事件」については

ありがたいことに強力な援軍もいてくださるので、解明されたらご紹介しますね。

どんな書体か興味ある!見たい!という方は、

こっそりご連絡ください(笑)


先日の文字塾展で購入した文字塾フォントが届きました!

ありがとうございます。




さっそく、ひとり文字塾劇場を開催して遊んでいます☆(いいのかな笑)


数日帰省しただけで

数日帰省しただけで、

見事に方言が戻った文字食でございます。


短い滞在でしたが、身内の快気祝いの食事会をかねて

前から一度行ってみたかった、

佐賀県唐津にある洋々閣という老舗旅館に行ってまいりました。






料理がおいしい宿として有名だそうですが、

古い建物やお庭も素敵だし、



実際にお料理でつかわれているうつわを買えるギャラリーが併設されていて、

うつわ好きな方には特におすすめだと思います!



唐津は呼子が近いので、

当然、イカを食べてきました!

呼子でイカ定食を頼むと出てくるものはどこのお店でもたいてい決まっていて、

基本的にイカのお刺身(舟盛)とごはん。

のこったげそは後で天ぷらにしてくれます。



東京でも「産地直送のイカ」を売りにしているお店はありますが、

本場で食べるのはぜんっぜん違うんです!

呼子では、イカは白いものではなく、透明なものなんです☆



これは言葉で説明してもなかなか伝わらないので、

写真を撮ってみましたが、本物は写真よりもっと透き通っている感じ。

そして「イカってこんなにうまいもんだったのか」と思うほどおいしい!


そういえば吉田修一の『悪人』という小説(映画にもなりましたね)

でも呼子が出てきます。

確か殺人を告白するシーンだったような(笑)

とてもシリアスなシーンなのですが、

私はイカに気をとられて「うう、食べたい…」と思いながら読んでいました(笑)




トークショーのこと


先日、日下潤一個展で行われた記念トークショー、
その名も「僕は書体(ひと)の悪口は言わない」(!)に行ってまいりました。
日下潤一さんは私が大好きな装丁家です。
(写植の時代展の後に書いた「魚の文字」にもお名前が出てきます)

先週の「文字塾展」に引き続き、
会場のスタジオイワトは満員御礼で、
定刻に始められないくらい、すごい熱気でした。
中には知っている方もたくさんいて、
声をかけてくださったのがとてもうれしかったです。
ちょうど一年前、大熊肇さんの「文字の学校」に、
初めておそるおそる行かせていただいたことを思えば、夢のようだ(笑)

しかし文字っ子レベルは成長していないというか、
一年前と同様、圧倒されっぱなし、動揺しっぱなしの二時間でした。
明朝体の定義について考えたこともなかったよ…。
でも小宮山博史さん、向井裕一さんとの息のあったやりとりが楽しくて、
「まだまだ聞いていたい!」と思うほど興味深いお話ばかりでした。

特に小宮山さんがおっしゃっていた
「最近は(ファミリーの)ウエイトがたくさんありすぎる。
本文書体のウエイトは四つくらいでいいんじゃないか」っていう言葉、
私は(ひとりで手を挙げる勇気がなかったけど)実はすごく共感しました。

文字は太さによって本当に印象が変わるので、
長い文章だとわずかな違いがすごく気になってしまいます。
だから本文に使うような書体は、
最初からウエイトの選択肢が少ないほうが
実は読み手にはやさしいんじゃないかと思いました。

それに私は昔から石井明朝が好きだったせいか、
同じかたちのままで字が太くなったり細くなったりするのは
今でも違和感があるのですよね。
(あれ、でもゴシックだと気にならないや。???)

たとえば写研の書体がいつか公開されて、
OKLファミリーなんていって、
すんごい細いのとか、太いのが出てきたら悲しいなあ、
と思いながら聞いていました。

「正木さんは書体分類なんて興味あるんですか(苦笑)」
とまわりの人に聞かれたりしたけど、ちゃーんと分類してますよ!

やさしい文字、強い文字。こわい文字。おもしろい文字。

……。

そんなこと言っているから、進歩がないんですね。
今は次回のテーマ書体について研究中。
これがまた難しいのです…。

Happy New Year 2013

〈文字の食卓〉を読んでくださっているみなさま、

あけましておめでとうございます。


昨年は、このサイトを続けられたことももちろんですが、

たくさんの方々とご縁がつながった、

とてもうれしい一年になりました。


そうしてお会いした中には、

デザインや出版関係の方も多かったのですが、

いちばんよく言われたのは、

「(デザイナーじゃないのに)書体を見分けているなんてすごい」

ということ。


びっくりしたのは私の方です。


読者には見分けられないと思っているのなら、

どうしてこんなにもたくさんの書体が世の中にあふれているんだろう??


その中からどうやって書体を選んでいるんだろう?


そして、そのたびに、心のなかで、

少し申し訳ないような、

その言葉を言わせてしまったのは、

他でもない自分自身のような気持ちになりました。


職人がいい家具をつくりたいと思っても、

どんなに技術をみがいても、

その家具で生活したいと思うひとがいなければ始まらないと思うのです。


今は100円ショップでもそこそこのお皿を買える時代だけど、

長く愛着を持てる良い器で食事をする方が気持ちいいし、

同じ料理だってずっとおいしく感じるはず。


それと同じように、

おいしい文字を読みたい読者は、きっといるはずなのに、

その欲求に気づいていないとしたらとてももったいないことだと思います。


私は、ふつうのひとが「おいしい文字のある暮し」を大切にするようになってほしい。

誰にでもわかる言葉で、価値を見いだすことをやっていきたい。

自分がおいしい文字を読み続けたいから、そうしたい。


2013年の抱負といえるのかどうかわかりませんが、

みなさまとの出会いのおかげでそんなことを考えた年末でした。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。



たまには年越しを賑やかに過ごそうということで、

横浜でカウントダウンしてきました。

「除夜の鐘」ならぬ「除夜の汽笛」を聞きましたよ。



大晦日の中華街は爆竹や獅子舞で深夜もお祭り状態。

すごい迫力でしたー



更新しました(39)

第三九回「海苔の文字」更新しました。

読んでくださった方、ツイッターをフォローしてくださった方、ありがとうございます。


今回の書体は、「写植の時代展」のとき、

写植機と一緒に展示されていた古い見本帳を見て、

名前を知った書体です。

快く見本帳を貸してくださった「大阪DTP勉強部屋」の宮地さん、ありがとうございます。


実はそれまで、何となく活字書体しかないのかなと思いこんでいたんですよね。

だからホントに意外でした。

写植があるなら、ぜひデジタルフォントでも復刻してほしい…

さすがに児童書の本文では難しいかもしれないけど、

独特の雰囲気があって(特に「た」なんてユニークですよね?)、

意外と別の場所でもニーズがありそうな気がするんですが、いかがでしょうか?


さて次回、記念すべき四十回目は、遅れて来た大物! あの渋―い書体です。




ちょっと前ですが、東京蚤の市に行ってきました!

ごらんください! この大にぎわい。



年月を重ねて、味のあるものに価値を見いだすひとはたくさんいるのに、

書体については見過ごされているっていうのは残念ですよね。


おばあちゃんが大切にしてたものを大切にする。

本は、そういうひとの味方であってほしいなあと思います。






calendar

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< August 2019 >>

selected entries

categories

archives

others